2018年10月30日(火)ザ・ロイヤル ゴルフクラブ
プロ/研修生部門は、6月から4回開催してきた予選大会を通じて獲得したポイントの上位者、さらにアマチュアのシングルスとダルブルス部門は予選各大会の上位者だけが出場できるPRGR RS CUPの決勝大会。今年はプロ40名、マチュア38名、そしてダブルス18組が出場し、10月30日(火)に開催されました。舞台となったのは昨年に続き、世界の名だたるコースと双璧を成すザ・ロイヤル ゴルフクラブ。バンカーや池などのハザードが巧みに配置された、とても戦略性の高いコースです。
当日は爽やかな快晴となり風も吹いていない絶好のコンディション。それもあってか、プロ部門で7,816ヤード、アマチュア部門でも7,239ヤード(いずれもPAR72)と距離が長く、グリーンも速い難しいコースセッティングのなか好スコアが生まれました。
プロ/研修生部門は、前半の9ホールを終えて2アンダーがトップ。ショートホールなども含めて距離が長く、アンダーを出すのが難しいと言われているザ・ロイヤル ゴルフクラブでのスコアですから、素晴らしいプレー内容です。最終的には、前半をパープレーで凌ぎ、後半に入ってから2つスコアを伸ばした大塚智之選手が、2アンダー「70」で勝利を掴み、賞金80万円を手にしました。
シングルス部門も、前半9ホールを終えてトップの武田大輔選手が1アンダーと大健闘。プロゴルファーと比べても遜色のないシェアなプレーを展開しました。武田選手は後半に入ってからも自分のプレースタイルを貫き、スコアは3つ落としたものの2オーバー「74」で、今年の第4回大会の予選から連続で優勝の栄冠に輝きました。
ダブルス部門では、Bクラスにおいて驚異的とも思えるスコアが出ました。13アンダーの「59」をマークした森 光弘選手と臼井将男選手のペアで、2位に5打差をつけて圧勝。ダブルス部門において、AとBの両クラスを合わせた総合優勝を果たしました。一方、Aクラスを制したのは実力者の船越夫妻ペアで、8アンダー「64」という、こちらも素晴らしいスコアで競技を終えました。
シングルス部門の3位までの選手(3名)とダブルス部門の各クラス(A・B)の2位までの選手(4ペア)に、TEAM PRGR契約選手とのスペシャルラウンドへの出場権が与えられました。
RSカップに今年初参戦して、見事に決勝まで駒を進めたのが金田直之選手。ザ・ロイヤル ゴルフクラブは初めてということで、ラウンド前に目標とするプレーについて話を聞いてみました。「とにかく距離が長いので、まずはアンダーを出したいと思います。その先に優勝が見えればうれしいですね。今日はグリーンも11フィートと速いですし、このようなコンディションでプレーできることは、自分にとっても素晴らしい経験になると思います。ここで良いスコアが出せれば、今後のクォリファイングトーナメント(QT)やチャレンジツアーへの挑戦などに向けて自信になりますね」と力強く語ってくれました。
「ポイントランキング1位の名に恥じないプレーを心がけたいです(笑)」と笑顔で語ってくれたのは、第4回大会の予選で優勝してポイントランキング1位で決勝へ挑む勝又崇之選手。「距離が長いコースなのでボギーを打たないように注意したいですね。ロングホールでバーディを取って60台でラウンドできるように頑張ります」と意気込みを話してくれました。結果は、1オーバーの「73」と惜しくもアンダーを出すことはできませんでしたが、5位に入って実力の片鱗を見せてくれました。
最終的に優勝の栄冠を手にしたのは、大塚智之選手。インスタートの大塚選手は前半を1バーディ、1ボギーのイーブンパーで凌ぐと、後半の出だしのパー4でバーディを奪取。その後も堅実なプレーを続け、最終ホールでもバーディを奪い2位を1打差で振り切って接戦を制しました。
トータル | OUT | IN | ||
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1位 | 大塚 智之 | 70 | 34 | 36 |
2位 | 荒井 雅彦 | 71 | 36 | 35 |
3位 | 大田和 桂介 | 71 | 35 | 36 |
※スコアがタイの場合は18番からのカウントバックにより順位を確定
予選大会の結果が良くなかったので、決勝には出られないかも…と思っていたのですが、出場が決まった時点で気持ちを前向きに切り替えました。今日はパターとアプローチが良かったのが勝因です。特にワンパットで長い距離が入ってくれましたね。グリーンが速かったので変な切れ方をすることもなく、上手くタッチが合わせられて良かったです。厄介だったのは長いショートホール。ワンオンをするのが難しくて、とにかく寄せワンでパーを拾うというゴルフでした。まさに、凌ぐという感じですね。最初はアンダーでラウンドできるとは思っていなかったですし、この結果は自身になります。来週のクォリファイングトーナメント(QT)のサードにも、良い状態で臨めそうです。
「予選は第1回大会に出場して川奈ホテルゴルフコースでプレーしたのですが、とにかく雨で大変でした(笑)。今日は天候もいいですし、コースの良さを満喫しながら間近でプロの技を見て色々勉強したいです」という田嶋久敬選手。大雨という悪いコンディションの川奈で、12オーバー「84」にスコアをまとめ4位に入った実力は伊達ではありません。決勝での目標は「85以内を出してトップ10に入りたいです」と謙虚に話してくれましたが、結果は、5オーバー「77」で3位入賞と実力通りの素晴らしいプレーを見せてくれました。
RSカップへの参戦は2回目で、ザ・ロイヤル ゴルフクラブでプレーするのは今回が初めてという、羽鳥賢次選手。「距離が7,239ヤードと長いので少し不安もありますが、70台を出してスペシャルラウンドに行きたいですね」とスタート前に笑顔で話してくれました。羽鳥選手が凄いのは、実際に3オーバーの「75」でラウンドして2位に入賞してしまうところです。スタートホールの1番をボギーとしたものの、すぐに2番でバーディを決めて取り返すあたりは、メンタルの強さを感じます。まさに、有言実行の羽鳥選手のスペシャルラウンドでのプレーも今から楽しみです。
レーシングドライバーとして活躍している谷口信輝選手も、決勝大会をとても楽しみにしていたプレーヤーです。本業でも参戦しているレースでシリーズチャンピオンに輝くなど実力を発揮しているだけに、今回のゴルフにも期待が膨らみます。「去年は予選を通過したものの諸事情で決勝大会へ出場できなかったんです。以前からザ・ロイヤル ゴルフクラブで一度プレーしてみたいと思っていたので、今はワクワクしています。モンスターコースなので自信はありませんが、パーを5つぐらいは取りたいですね。最終的にスペシャルラウンドに進めたら最高です」と、意気込みを語ってくれました。
競技の方は、予選の第4回大会で優勝に輝いた武田大輔選手が、決勝大会でも堅実なプレーを見せて、前半1アンダーとスコアを伸ばすことに成功。終盤の16番から3連続ボギーと後半に少し崩れたものの、トータル2オーバー「74」で2位を1打差で振り切って勝利を収めました。
トータル | OUT | IN | ||
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1位 | 武田 大輔 | 74 | 35 | 39 |
2位 | 羽鳥 賢次 | 75 | 36 | 39 |
3位 | 田嶋 久敬 | 77 | 37 | 40 |
4位 | 小野寺 清貴 | 80 | 39 | 41 |
5位 | 和田 樹 | 80 | 40 | 40 |
6位 | 久保田 亘 | 81 | 41 | 40 |
7位 | 遠藤 和寿 | 81 | 41 | 40 |
8位 | 佐藤 尊則 | 81 | 41 | 40 |
9位 | 谷口 信輝 | 81 | 42 | 39 |
10位 | 花島 伸幸 | 83 | 44 | 39 |
アウトスタートだったのですが、前半にバーディを先行できたので楽な気持ちでプレーできました。最終的にアウトは3バーディ、2ボギーとひとつ伸ばせたのですが、パターの調子が良かったのが功を奏したと思います。反対に後半は、ワンパットが一度もなくて耐え凌ぎパーを拾っていくゴルフになりました。結果的に16番、17番、18番と3連続ボギーになったのですが、実は17番はひとつ間違えると、それ以上に悪いスコアになってもおかしくない状況だったんです。ここを奇跡のショットでボギーに収めたのが今日の勝因だと思います。ラテラルウォーターハザードを示す赤線内の水際にボールが入ってしまったのですが、靴下を脱いで水に入りウォーターショットを打ってグリーンにオンできたのです。その後、2パットで危機を何とか乗り切りました。このウォーターショットがなければ、優勝できなかったと思います。
RSカップに出場している選手の中でも実力者で、第4回の予選大会で圧勝した飯島智史選手、草薙 礼選手のペアに、スタート前に決勝大会への意気込みを聞いてみました。「今日の目標は10アンダーを出して優勝することです。ザ・ロイヤル ゴルフクラブは初めてラウンドするので、お互いにフォローしながら良さを引き出していくことが大切だと思います」と熱く語ってくれました。結果は、惜しくも目標には届かなかったものの6アンダー「66」という好スコアを出して2位で競技を終えています。
競技の方は、RSカップの予選大会において多くの優勝実績がある船越夫妻ペアが、スコアを確実に伸ばし前半を3アンダーでホールアウト。後半に入ってからも5アンダーと攻めのゴルフを終始続けて、8アンダー「64」で勝利を収めています。
トータル | OUT | IN | ||
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1位 | 船越 秀人 船越 実幸 | 64 | 33 | 31 |
2位 | 飯島 智史 草薙 礼 | 66 | 31 | 35 |
3位 | 井上 洋次 鈴木 麻友 | 69 | 33 | 36 |
前半は我慢のゴルフという感じでしたが、後半に入ってからはどちらか一方がパーオンするという自分達本来のダブルスのプレーを取り戻せました。なかでも16番の長いパー5でイーグルが取れたのは大きかったと思います。フォローだったためティショットが260ヤード近く飛んでくれて、2打目もスプーンで上手く打てたことにより2オンに成功。馬の背グリーンの上段にオンしたんです。そこから、12~13mぐらいのロングパットを沈めました。ここで盛り返せたのが、今日一番良かったところだと思います。
「コースを楽しみながらプレーして良いスコアが出せたらいいですね」と、スタート前に楽しそうに答えてくれたのが、助川昌弘選手と赤澤洋一選手のペア。ダブルス部門は、シングルス部門より距離が少し短いため(男性6,641ヤード、女性5,582ヤード)「多少は攻略もしやすいのでは…」と前向きに考えているそうです。「ショットでは2打目とパターの精度がポイントになると思います。池も多いので狙うホールと守るべきホールを上手く選んでプレーしていきたいですね。目標はスペシャルラウンドの出場です」と決意を語ってくれました。結果は、残念ながら2アンダーの11位でスペシャルラウンドの出場権は得られませんでした。
RSカップのダブルス部門の常連、岡田 聡選手と石川 尚選手のペアは、ゴルフショップで働いているだけあってゴルフ全般に対しての造詣が深いといえます。「ダブルス競技は二人で力を合わせるというシステムが楽しいんです。片方がミスをしても取り返せるチャンスがあるというのは、凄く魅力的だと思いますね。今後も継続してダブルス競技に参加していきたいと思います」と話していました。やはり、ゴルフを熟知している方の言葉だけに説得力があります。
競技の方は、森 光弘選手、臼井将男選手のペアが、13アンダー「59」という、ダブルスならではの驚異的なスコアを出して、2位に5打差をつける圧倒的な強さで勝利を飾りました。
トータル | OUT | IN | ||
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1位 | 森 光弘 臼井 将男 | 59 | 30 | 29 |
2位 | 屋代 亮 中田 智之 | 64 | 32 | 32 |
3位 | 中村 勤 井坂 昌文 | 65 | 34 | 31 |
今日は出だしの2番でボギーを叩いてしまい、ダメかな…とも思ったんですが、逆にそこから気負わずにプレーできたのが好結果になりました。特にロングホールで2つ、さらにミドルホールでもひとつイーグルが取れたことがスコアメイクに繋がりましたね。前半終了間際の8番のイーグル、さらに9番ホールではセカンドショットが直接カップインして、チップインイーグルを奪えたのが大きかったですね。この連続イーグルによって、後半も波に乗れました。パターも最初に打った方がラインを明確にして、それを次に打つプレーヤーが上手くアジャストできました。まさに、すべてが噛み合った感じです。
決勝大会ではパーティ形式で表彰式が実施されました。各部門の優勝者の挨拶などが行われ、アマチュアの上位入賞者にはクラブやキャディバッグなどの豪華な賞品、そしてプロは25位までの選手に賞金が贈られました。また、シングルス部門の3位までの選手(3名)とダブルス部門の各クラス(A・B)の2位までの選手(4ペア)に、TEAM PRGR契約選手とのスペシャルラウンドへの出場権が与えられました。