第7話 『重心設計への挑戦!DATAアイアン誕生。』

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PRGRの成り立ちやクラブにまつわる過去、新製品開発に奮闘するスタッフのいま、そして新しいクラブを世の中に生み出していく未来を紹介していくノンフィクション、PRGRクラブ開発物語、通称ギアスト!

これまでPRGR創業当時の苦労から、500シリーズアイアン、μ240ドライバー、INTEST(タラコ)というヒット作を生み出すまでをご紹介してきましたが、光があれば陰もある。今回はヒットした先にある失敗と苦難の歴史をご紹介したいと思います。

 

PRGRの成功と失敗

1983年に素人集団ながらゴルフ業界に参入したPRGRは、独自の【ヘッドスピードコンセプト】や斬新なクラブ設計、従来のゴルフクラブには無かったデザイン等でインパクトを与え、遂には1986年に発売したカーボンヘッドドライバーμ240ドライバーが大ヒットします。

 

開発スタッフ 『遂に、遂に俺たちのギアが認められた!俺たちの目指した方向は間違っていなかった。』

 

そしてその2年後、μ240ドライバーと同時に開発していたINTEST(1988年)をようやく発売。これもまた驚異的なヒットを飛ばすこととなり、業界内での存在感を高めていきます。

PRGRブランドのμ240ドライバー、500シリーズアイアンと、INTESTブランドのLX(タラコ)とでは販売子会社を敢えて分け、それぞれ別のプロモーション、販売戦略をとっていたものの、生産していたのは横浜ゴム平塚製造所でした。横浜ゴムはタイヤをメイン事業としておりますので、工場内にはタイヤ生産には欠かせないカーボン成型の技術、設備、原材料が豊富にあります。そこでゴルフ事業で高まる需要に対応するため、製造所内にゴルフの製造ラインを増設し生産体制を整えます。

 

開発スタッフ 『やっと売れたと思ったら在庫が無い!もっともっと作らないと。』

 

ちなみに、データを駆使した科学的な開発手法をとりながら、クラブの製造はなんと手作り。

深海艇の浮力材として使用されていた軽くて強度の高いシンタクチックフォームをコア材とし、比重の重いステンレスプレートにセット。何枚ものカーボンシートでコア材をおにぎりのように巻き包んで100トンの圧力をかけながら熱硬化させる。成型されたヘッドをグラインダーで研磨して、クラウン部の空気抵抗を軽減させるクレーター(凹み)部分はヤスリでミリ単位の精度で削る。という感じの手作業でヘッドを生産していました。

もちろんシャフトも自社製造で、シャフト生産専用ラインで熟練のスタッフがシャフトを巻いて成型し、研磨、塗装を行っていたのです。

 

開発スタッフは自分達の信じた道が正しかったことが自信となり、さらなるクラブ開発に着手します。

引き続きゴルファーへの調査、テストを続けると、多くのゴルファーは芯を外したショットをしていました。そしてゴルファーの約70%がスライサーであることもわかりました。もし芯に当たり、スライスボールをストレートボールにすることができれば飛距離を20ヤードアップすることも可能ですが、これを難しくしているのもゴルフクラブの独特な形状にあります。そこでこのような悩めるゴルファーを救うために、”芯に当たるクラブを作る”という開発コンセプトを掲げ、試行錯誤を繰り返します。

こうしてμ240ドライバーの登場から6年、更なる進化を遂げたカーボンヘッドドライバー、BENT(1992年)を発売。

特徴的なのはそのネック形状。ボールを少しでも芯で当てやすくするため、チタンより軽く強度の高い超超ジェラルミン素材のネックをフェース方向に湾曲させ、クラブの芯にシャフトを近づけ、

FP(フェース・プログレッション)値も可能な限り小さくして、捕まりも高める。

フェース高さを厚くすることによって当てやすさを高めた、悩めるゴルファーにやさしいドライバーが生まれました。カーボンヘッドを10年に渡り研究してきたPRGRの答えのようなギアで、多くのモニターの球筋を劇的に改善した自信作です。

が、これが、、、まるで売れない!

 

開発スタッフ 『う、嘘だろ?』

 

画期的製品を開発し、今までに無いデザインで世の中のゴルファーをあっと言わせてきたPRGRですが、活気溢れる80年代のバブル景気はすでに終焉しており、世の中が急速に冷え込んでいくなか、ゴルファーも保守的になっていたのかもしれません。いや、本当の原因は別のところにありました。

PRGRがゴルフクラブの新時代として切り開いて行ったカーボンヘッドの時代はいつの間にかメタルヘッドに、そしてさらに新素材であるチタンヘッドの時代に突入しようとしていたのです。この潮目を読めなかったこと、カーボンでゴルフ界を本当の意味で凌駕できなかったこと、そして急激に高まった需要に対して社内での設備投資に注力しすぎて新素材へのチャレンジが遅れたこと。これら含めて、PRGRが初めて味わう強烈な失敗でした。

 

開発スタッフ 『これは、、、本当にまずい。』

 

新たなる風

80年代後半から91年まで続いたバブル景気の中では、ゴルフは仕事の一環としても大いに利用され、当時国内のゴルフ人口は1400万人(現在の倍程度)に上ったと言われています。接待ゴルフの際にはゴルフ場の売店でゴルフクラブがお土産として売れたような時代。そのような時代が過ぎ去ると、残ったのは本当にゴルフが好きなリアルゴルファー達、彼らの心に刺さるギアを生み出していかねばなりません。

そこで、ひとりの男に白羽の矢が立ちました。

 

開発スタッフ 『お前が作りたいものを作っていいよ。』

若手開発スタッフ 『いいんですか!?やってみます!』

 

PRGR開発チームに加わったばかりの20代中盤のたったひとりの若手。大学ゴルフ部出身でゴルフの腕前もさることながら、それ以上にギアにかける情熱とゴルフ愛は他のスタッフに引けを取らない男。この若手スタッフに新製品開発が託されます。

ギアへの熱意はあるもののクラブ開発についてはまだまだ知識と経験が足りない若手スタッフ。創業メンバーから毎日のように宿題を出され、その答えを見つける為に会社を出るのはいつも深夜という修行の日々。さらにクラブ設計家の竹林隆光氏のもとへ日参し、クラブ設計についての勉強を続けます。

 

数値と精密

ここでクラブの重心について徹底的に学び、試作を繰り返すうちに、重心がクラブ挙動、弾道に及ぼす影響を理解するようになります。さらにテストを積み重ねることによって、ゴルファーのスイングタイプ、ヘッドスピードによって最適重心があることに気付きます。従来感覚でイメージしていたおぼろげな重心の位置がしっかりと見えてきたのです。

FP値、重心深さ、重心高さ、重心距離。今でこそ当たり前のように会話される用語ですが、若手スタッフにとっても、開発チームにとってもすべてが新鮮な発見の連続でした。

 

若手開発スタッフ 『データ(数値)は嘘をつかない。嘘や虚飾じゃなく、このデータをしっかりとクラブに刻みたい。』

 

そしてこの最適重心設計をアイアンで実現する為、PRGR初のキャビティ形状アイアンの開発に取り掛かります。最適重心設計を精密に製品化するには再現性の高い鋳造製法が適している。そこで高い技術力を誇る海外のヘッド工場とタッグを組んで試作品を作り、遂に1993年DATAシリーズアイアン(DATA-611622)を上市します。ロフト、FP値、重心高さを番手別に設計しヘッドを製作。バックフェースにその数値を刻み、数字へのこだわりと精密さを嘘がつけないデザインとモデル名で表現したのです。

さらに本格ゴルファーにとっては捨て去ることの出来ない”構えやすさ”、”打感”というこだわりを実現するため、プロゴルファーでも使用できる軟鉄鍛造キャビティアイアンの開発に着手します。ただし、狙った重心を鍛造製法で再現し量産化するのは至難の業。そこで若手開発スタッフは”神の手”を持つと言われる人物に会うために、マスターヘッドを持って姫路に飛びます。こうして苦難の末に出来上がったのが、今も根強いファンを持つ軟鉄鍛造モデルDATA-601(1994年)です。

※画像はスチールシャフト用ヘッド。カーボンシャフト用とは仕上げが異なります。

PRGRを創業したメンバーは、”自分達の使いたいと思うギアを作る”という信念でクラブ開発を続けてきましたが、これは若手開発スタッフも同じです。自分が本当に使いたいクラブを努力と苦難の末、自らの手で世の中に生み出したのでした。

 

逆転の発想

そしてアイアンと同時にドライバーの開発にも着手。飛距離の3大要素は、ボール初速・打ち出し角度・バックスピン量ですが、様々なテストによって、理論上は打ち出し角20度、バックスピン量1500回転/分を獲得できれば、ヘッドスピード40m/秒のゴルファーでも250ヤードを飛ばせるということに着目します。

そこで新しいドライバーに掲げられた目標性能は”高打ち出し、低スピン”という相反する弾道の実現。BENTドライバーはカーボンフェースによるスピン量減少を目指すものの、船底型ソールの高重心ヘッドのため、打ち出し角は10~11度程度でした。そこで逆転の発想が生み出されます。

 

開発スタッフ 『この高重心のBENTのヘッドを逆にしたら低重心ヘッドになるんじゃないか?』

 

パーシモンヘッドから続く従来のドライバーは、逆台形のような形のため重心位置は高く、さらにネック部にボリュームがあったため重心もネック寄りにありました。この形状を逆さまにしたら、重心は下がる。逆転の発想で、さっそく開発チームは自社工場での試作に取り掛かります。同時に若手開発スタッフはメタルヘッドでの試作にチャレンジ。市販のメタルヘッドドライバーを買ってきて、懇意にしていた美術系大学の研究室の工房を借り、自ら溶接、研磨を行って逆転形状ドライバーの試作制作をおこないます。

ちなみに当時のメタルヘッドドライバーは比重が重いためヘッド体積が小さく、飛ぶけど難しい、球が上がらない。というのが市場の評価でしたが、

 

若手開発スタッフ 『どんなゴルファーにも打ってもらえれば100%飛ぶドライバーを作らなきゃいけない。』

 

と新たな可能性に期待してメタルドライバーの開発を進めます。

そうして出来上がったカーボンヘッド、メタルヘッドのドライバーを評価すると、見事に両モデルともに高打ち出し、低スピン弾道の実現に成功しました。検証結果に大きな差は無かったものの、ヒューマンテストではカーボンは打感を感じにくく、メタルはしっかりした打感と迫力ある打球音で圧倒的に飛び感を得られ、試打評価の軍配はメタルヘッドドライバーにあがりました。カーボンに固執し、設備投資による内作を続けてきたために時代の流れとは違う進化を遂げてきたPRGRが、遂にカーボンヘッドからの転換を決定します。

※市販化がなされなかったリバース形状のカーボンドライバー

 

競技ゴルファーへの挑戦

こうして重心設計にこだわり、精密なデータを刻んだキャディティアイアン、DATAアイアンと同時に、重心をフェースセンターに持ってくることにより、高初速、低重心、低スピンを達成したREVERSEメタル(1993年)を発売。

これが従来のPRGRユーザー以外、特に競技ゴルファーにも受け入れられ、じわじわと売り上げを伸ばしていきます。この流れの中で、本格的なゴルファーに訴求する為にはプロゴルファーによるプロモーションが必須だということになり、イメージやメーカー色の付いた日本人選手でなく、日本ツアーにチャレンジする外国人選手を中心にクラブ使用契約をおこないます。

 

その後、当時話題となり始めていたチタンドライバーの開発にも着手。チタンは比重が軽いためメタルよりもヘッドを大型化することが出来、反発性能にも優れています。

試行錯誤の末に出来上がった225ccのプロトモデルを使用した外国人契約選手がツアー優勝を成し遂げ、さらにアメリカツアーで活躍していた日本人女子選手も優勝。

大きな実績を引っさげて、PRGR初のチタンヘッドドライバー、REVERSEチタン(通称:黒チタン 1993年)を、翌年には当時最大級のデカヘッド軽量ドライバーSDチタン(通称:赤チタン 1994年)を立て続けに発売。そして多くのゴルファーをターゲットとしたREVERSEチタン type252(通称:銀チタン)を1996年に発売。

黒、銀、赤チタンは競技志向ゴルファーからシニアゴルファーまで幅広いゴルファーから高い評価を得ること成功し、DATAアイアンとの両輪でようやく落ち込んだ売り上げを回復することができました。

大きな失敗を経験することによって自分達の信じてきた道の方向転換をしたものの、その歩みを止めることなくさらに突き進むことにより、新たなるゴルファーと出会うことができました。失敗は立ち止まれば失敗のまま。PRGRは過去何度も様々な失敗を繰り返してきましたが、その先に成功への道があることを身をもって体験してきました。そして過去の大きな失敗は現在のクラブ開発、品質管理などにも見事に息づいているのです。

 

つづく

コメント

  1. てらぱん より:

    DATA601は、今も持ってます。時々、気分転換に使います。
    リバースメタル、この前燃えないゴミで出してしまいましたが、黎明期のヤフオクで買った黒チタンや銀チタン、思えばプロギアにはお世話になりました。

    1. prgr より:

      てらぱんさん
      コメントありがとうございます!DATA601の長きに渡るご愛用、誠にありがとうございます。私も昔のクラブは30年経つと歴史的お宝になることにあらためて気付きました。引き続きお付き合いのほどどうぞよろしくお願いいたします(^_^)

  2. カズ より:

    自分で初めて買ったクラブが「黒チタン」と「DATA601 DG-R400」です。 その後「黒チタン」は手放しましたが「DATA601」はDG-S400にシャフト交換し長く使い、今でこそ使っていませんが手元に置いてあります。 クラブ選びに「重心位置」は当時は斬新でしたしヘッドの形も奇麗でした。 いまでもアイアンの形の好みは「DATA601」の面影を追っていると思います。 またウェアもホットセーターなど個性的でしたね。 今でもタンスに入ってます!(笑)

    1. prgr より:

      カズさん
      コメントありがとうございます!当時黒チタンとDATA601を使っている方は、本当に通のゴルファーだった印象です。長きに渡るご愛顧ありがとうございます。ホットセーター、ウォームパンツも冬場の犬の散歩には欠かせない!というお声を多数いただいてました(^_^)

  3. ともちゃん より:

    RS-Eドライバーをマークダウンで買って悩み解消したので、02アイアンも買ってみました。
    そしてプロギアに興味を待ちDATA801の中古探しをしてます。
    カーボンシャフトなサビは関係ないので使えるのかなー、などと妄想してます。

    1. prgr より:

      ともちゃんさん
      コメントありがとうございます!RS Eドライバーはつかまりの良さとトータルバランスの良さでとても評判が良いクラブですね。02アイアンは発売以来おかげさまで売れ行き好調でございます。そんな中にDATA801!渋い!!DATA801はカーボンとスチールでヘッド仕上げだけじゃなくて若干ヘッド形状も違う(スチールは打ち込みやすく、カーボンは払い打ちやすい)のでそのこだわりをぜひ体感いただければと思います(^_^)

  4. JK より:

    ゴルフを始めて間もないころ、広島で開催されたプロの試合を観戦しました。ジャンボ尾崎の優勝で幕を閉じましたが、ブライアンワッツが優勝争いに加わっていてとても興奮したのを覚えています。ワッツの黒チタンいい音してました。途中バンカーからのチップインしたボールを頂き感激でした。因みに今も所有しています。私も当時、銀チタン、DATA711アイアンを使用しており根っからのPRGRファンです。今はRS5ドライバー、RS5ユーティリティー、RSアイアンを使用しております。当時のDATA601アイアンは本当に良い顔してました。その頃は駆け出しゴルファーでしたので、DATA711シリーズを使っていましたが、601に憧れてました。また、PRGRのロゴもカッコいいですしね。これからも良いクラブを作って下さい。応援しています。

    1. prgr より:

      JKさん
      コメントありがとうございます!そして長い間PRGRをご愛顧いただきましてありがとうございます。ブライアンワッツ選手は安定感抜群で、毎週上位に顔を出して強かったですね。全英オープンでプレーオフになったときは本当に興奮しました!これからも憧れを持っていただけるような、ワクワクするようなクラブ開発を続けてまいります。引き続き応援よろしくお願いいたします(^_^)

  5. 道具屋 より:

    ご無理を承知でリクエストします。
    2003年ごろTR 900 FORGEDを使っていたことがあります。
    これに全面面取りしてあればいいのですが。。。
    その後2005年に某C社のアイアンでX14pro+ライフル6.0に変えました適度なグースで、リーディングエッジ、トウ、バンス周り全て丸く面取がしてありました。シャフトのど真ん中にスコアーラインの1本目があり少し出っ歯でした。そのアイアンを使うと、全くダフルことがなく、ソールがズルズル抜けてひたすら高い球が打てたのです。アイアンを変えた途端に半年で、12→7になりました。(現在は6)溝規制で使用停止になり、それ以後様々なアイアン(M社、T社、P社、H社)を使っていますが、あれほど使い勝手のいいアイアンはありません。

    4月末に発売の某T社の鍛造ウエッジ(3.3万円)を買いました。これもズルズル抜けて捕まりが良く、目からうろこでした。あれが7番~AWまであればいいなあと妄想しています。御社でそんなアイアンを作れませんでしょうか?

    1. prgr より:

      道具屋さん
      コメント、リクエストありがとうございます!なるほど、アイアンのバウンスとリーディングエッジ、トレーリングエッジの削りが合っていたんでしょうね。確かにアメリカメーカーのアイアンは、芝の違い等もあるかもしれませんがソールにバウンスがついていたり、リーディングエッジが面取りされているものが多いですね。アイアンのバウンスについては滑って抜けが良くなるとともに、フェースが閉じてロフトが立つ効果もあるかと思います。それらの効果と方向性との兼ね合いなど、開発チームにとっては研究課題だと思います。ご意見ありがとうございます(このコメント欄は開発チームも読んでおります(^_^))

  6. CK より:

    ゴルフを始めて1年ほど、ラウンド7回の初心者(といっても50代)です。
    某社初心者向けセットで95を出して、今後の買い替えの参考にと父よりREVERSE Titanium Type300を譲り受け、こちらのページにたどり着きました。
    モノつくりに対する情熱が感じられて一気に最後まで読みました。めっちゃ面白かったです!
    どこにコメントすべきかと思いましたが、Reverseの記事があるここにコメントすることにしました。
    スイングスピードが39程度で、スイングスピード強化はしばらく考えていないのでLSドライバー気になりますね!是非試打したいです!

    1. prgr より:

      CKさん
      コメントありがとうございます!ゴルフ歴1年、ラウンド7回でベストスコア95って、凄い!!天才ですね。1998年発売のREVERSE Titanium Type300から当ブログにお越しいただきありがとうございます。当時と変わらない情熱を持ってモノづくりをしておりますので、20年以上経過して進化したドライバーをぜひお試しくださいませ。引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします(^_^)

  7. Q最高 より:

    20年近く前に同じ会社の同僚がDATAアイアンを使っていて、良いアイアンと愛用していたのでDATAアイアンに興味があったのですが、このコラムを読んで名器と呼ばれるDATA601がどうしても試してみたくなり、ネットオークションで10本セット(カーボンM40)をゲット出来ました。
    先日コースボールが打てる練習場で試しましたが、まずヘッドの顔が綺麗で構え易い。シャフトも番手ごとに重量、トルクを細かくフローさせておりタイミングが取り易くで芯の近くに当てやすく鍛造軟鉄の打感もいい感じでした。3番アイアンも弾道高さが出せて印象より寛容性が高く関心しました。飛距離だけが最近のアイアンより落ちるのは、ご愛顧です。(笑)

    PRGRのクラブはこれまでHS315ドライバー、初代eggアイアン、2代目eggフェアウェイウッド7番、Q23、Q33を購入し、使っていましたが、どれも革新的なクラブで、ゴルファーのお手助クラブでした。

    これからも誰もがあっと驚くクラブ作りをお願いいたします。

    1. prgr より:

      Q最高さん
      コメントありがとうございます!DATA601はいまだに多くの方にご愛用いただいております。番手別にヘッドとシャフトを個別に設計して、そのデータをそれぞれに印字するというめちゃくちゃ手間とコストがかかったアイアンでした。これからも長く愛されるクラブ作りをおこなってまいります。引き続きご愛顧のほどどうぞよろしくお願いいたします(^_^)

  8. YY より:

    このコラムを読んで非常に興味が湧き、DATA601を探していたのですが、先日ネットオークションでDATA701のシュリンク付き未使用品が出品されており、思わず落札してしまいました。笑

    ネットで検索してもあまり情報が無いのですが701も601と同じ某社で造られた軟鉄鍛造ものなのでしょうか?

    1. prgr より:

      YYさん
      コメントありがとうございます。DATA701の新品シュリンク付とは!!!おそらく世の中で1セットのレア物ではないでしょうか??

      DATA600シリーズにやさしさを加えること目的に開発されたDATA700アイアンシリーズですが、DATA701は本来は重心距離の異なる2アイテムの発売を目指していました。が、最終的には1モデルとして商品化。その過程でロングアイアン(#2~#4)はより重心を深く設計し、キャビティのオーバーハングを大きくするために軟鉄鋳造で製造。その他番手(#5~ウェッジ)はシャープさを出す軟鉄鍛造としました。セットで製法が異なる珍しいアイアンですが、この製造に協力いただいたのがご質問の”某社”となります。

      このDATA701に加え、従来のもうひとつのDATA701プロトの開発コンセプトや設計を生かして作られたのが大ヒットしたアベレージモデルアイアンDATA711です。さらに軽量のDATA725、レディスモデルのDATA733、735を加えたDATA700シリーズはDATA600シリーズを越える販売数量を誇る人気アイアンシリーズとなりました。(DATA701はDATA601の陰に隠れてややマイナーでしたが)

      ということでこの場を借りて、DATA700シリーズの”クラブ開発物語”を語らせていただきました。DATA701を末永く愛用いただけますようお願い申し上げます(^_^)

  9. YY より:

    おお!!!
    返信ありがとうございます!!!

    クラブ開発の裏側まで詳しく解説して頂き、本当に有難いです。

    貴重な未使用の701は保管兼観賞用にして、もう1セット購入します。(笑)

    一気にPRGRファンになりました!
    これから新製品も買って応援します!

    1. prgr より:

      YYさん
      コメントありがとうございます!貴重なDATA701をもう1セット!凄い、ありがとうございます(笑)。すべてのクラブに様々な産みの苦しみ、ドラマがありますので、引き続きこちらで紹介させていただければと存じます。引き続きPRGRにどうぞご期待くださいませ(^_^)

  10. koburatsuisuto より:

    10年ぶりにゴルフ再開した50代です
    当時買えなかったデータ601。中古で801を購入しどうにか80台まできました(満足)。
    ひとつ御教授ください
    バックフェイスの数字は、ロフト、フェース、重心、と記憶いますが
    私の801は違う気がします(ロフト?)
    最初の表記が4〜8が全て21。9が24です
    何かヒント頂けると嬉しいです

    1. ササ より:

      私はDATA811持ってますが、左から重心高さ・重心深度・重心距離だった気がしますよ。

      1. prgr より:

        koburatuisutoさん、お問い合わせありがとうございます。そしてササさん、回答いただきありがとうございます。
        さささんの仰るとおり、DATA801のバックフェースに刻印されているのは左から重心高さ。重心の深さを表すGR値(シャフト中心線から重心点までの深さ)。重心距離となります。DATA601はロフト。FP値(シャフト中心線からリーディングエッジまでの距離=グース度合い)。フェース面上重心高さとなります。お使いのDATA801は重心高さを合わせて球筋を安定させながら、ショートアイアン、ウェッジは自然と打ち込むスイングになるので重心を高くしてしっかりスピンが入るようにしております。

  11. koburatsuisuto より:

    ササさん、prgrさん、ありがとございます!!!!

  12. H.URANO より:

    今更とは思いますが DATA アイアンに刻まれている
    3つの数字の意味を教えてください。

    1. prgr より:

      H.URANOさん
      コメントお問い合わせありがとうございます。DATAアイアンのバックフェースの数字ですが、以下の通りとなります。ご参考くださいませ。

      【DATA600シリーズ】左から、ロフト(°)/FP値(㎜)/重心高さ(㎜)
      ※FP値:シャフト中心線からリーディングエッジまでの距離(グース具合)

      【DATA700・800シリーズ】左から、重心高さ(㎜)/GR値(mm)※/重心距離(mm)
      ※GR値:シャフト中心線から重心点までの深さ(重心の深さ)

  13.  naturalgolfdesign より:

    601を長く愛用しており、いまでも2セット保管しています。スチールとカーボン用にヘッド設計されていた拘りも好きです。ひとつ教えていただきたいのですが、Star of Tomorrow はどのような経緯できまり、どのような思いが込めれていたのでしょうか。

    1. prgr より:

      naturalgolfdesign
      コメント、お問い合わせありがとうございます!”Star of Tomorrow”はDATAアイアンのバックフェースに刻印されています。

      80年代の創業当時からPRGRはあまり若いゴルファーや競技ゴルファーに使用されていなかったのですが、90年代に入り競技ゴルファーにも使用いただくため本格的なキャビティアイアンを開発し、そこに明日のゴルフ界を担う若きゴルファーにも使用いただきたい。という願いをこめて、”Star of Tomorrow”という文字を刻印しチャレンジツアーやアジアンツアーの若手プロへのプロモーションを開始しました。結果的にブライアン・ワッツプロや横田真一プロなど多くのプロがDATAアイアン、リバースチタンを使ってツアーで活躍し、PRGRの名が競技ゴルファーのなかにも知れ渡るようになりました。

      同時に”Star of Tomorrow”はPRGRウェアのアイコンとして使用したり、さらに若手発掘のためにStar of Tomorrowツアーというミニツアー、チャレンジトーナメントなども開催し、若手プロ支援という役割を果たしたのでした。

  14. ハギ より:

    この連載を初めて拝見致しました。
    春になり、突然ゴルフを20年ぶりにしたくなり、他社ですが評判の良い2022年モデルのアイアンセットをyoutube等で探してて購入して、練習場で打っていました。

    たまたま友人もゴルフをしたいという事で、実家に置いていた、25年ほど前に、前勤めていた会社の役員から譲ってもらったDATA-622を譲る事にして、一緒に練習場に行って試打してみました。
    そうしたら、なんと!今最新の打ちやすく、寛容性が高いと言われるアイアンより、DATA-622の方が、圧倒的に寛容性もあり打感がよく、直進性と球の持ち上がりが良く、上手くなったのではないか?と思うような真っ直ぐな、狙い通りの打球を打てます。お世辞なしに素晴らしいです!
    30年前のクラブですが、こんなに気持ちよく打てるなんて、、、友人には悪いのですが、譲るのをやめて、これからも大切に使っていこうと思います。

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